ダビィ・ビレージェス / David Virelles

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ダビィ・ビレージェスはキューバ生まれ、アメリカ在住のピアニスト、作曲家。

バイオグラフィー

1983年11月10日キューバのサンティアーゴ・デ・クーバに生まれ育つ。父はシンガーソングライター、母は地元の交響楽団のフルート奏者だった。7歳でバッハやスクリャービンなどのクラシックピアノを始め、同時にキューバ音楽にも触れはじめる。また祖父のカセットテープ・コレクションを見つけたことがきっかけでジャズに興味を示すようになる。当初はセロニアス・モンク、バド・パウエル、アンドリュー・ヒルを聴いていた。

2001年、アフロキューバ・ジャズに造形の深いソプラノ・サックス奏者、ジェーン・バネットに師事するためカナダ、トロントのハンバー大学に入学し、彼女のレコーディングやツアーに参加する。2006年にはモントリオール・ジャズ・フェスティバルのグランプリを獲得したことで、初リーダー作『Motion』を録音する機会を得る。

時期 学校・機関  教育家  主な内容
10代半ば プライベートレッスン ロマン・フィリウの父 不明
10代後半
(カナダ時代)
ハンバー大学(カナダ) ジェーン・バネット アフロキューバ・ジャズ
プライベートレッスン バリー・ハリス
スティーヴ・コールマン
スタンリー・カウエル
ムハル・リチャード・エイブラムス
不明
カナダ・シーンのメンターとして Don Thompsonら地元ミュージシャン
20代半ば プライベートレッスン ヘンリー・スレッギル 作曲

2009年、ニューヨークに拠点を移し、スティーヴ・コールマン、マーク・ターナー、クリス・ポッター、デヴィッド・ビニー、ヘンリー・スレッギルなど様々なミュージシャンと共演していく。

2012年に録音した『Continuum』はキューバの伝統音楽、特に音楽や詩、ダンス、占いや奇術などによって行われるアフロキューバ圏の儀式をモチーフにしている。2011年にはキューバを訪れ、さらにキューバの伝統音楽について詳しく調査する。この時の経験は次作『Mboko』に反映される。

  • 『Continuum』のリリースショーではクエストラヴとタイヨンダイ・ブラクストンがDJとして参加している。

作品

リーダー作

2007 – Motion
2008 – Oblivion
2012 – Continuum
2014 – Mbókò
2016 – Antenna(EP)
2017 – Gnosis
2018 – Igbó Alákọrin (The Singer’s Grove) Vol. I & II

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発言

音楽観

準備中

影響源

ヘンリー・スレッギルについて
彼は僕が多くの物事を決定する手助けをしてくれたし、僕が興味を持ち深められることを見つけてくれた。ヘンリーは音楽的な建築術のマスターだ。彼と親しくなれたことは、彼が「どのように様々なミュージカル・シチュエーションをアレンジしているか」、「どのように様々な音楽的なパラメーターに向き合っているか」、「どのように相互に関係している様々な要素のバランスを探っているか」を理解する助けになった。(2014, D’Cuba Jazz by Ferran Esteve)

  • Revive Musicのインタビューではアート・テイタム、バド・パウエル、セロニアス・モンク、アンドリュー・ヒル、デューク・エリントン、チャーリー・パーカー、ソニー・ロリンズ、ハービー・ハンコック、コールマン・ホーキンズ、シンガーソングライターである父親を挙げている。(2012, Revive Music by Eric Sandler)
  • 『Continuum』のグループで近づきたいフィーリングのミュージシャン/作曲家にマッコイ・タイナー、ラサロ・ロス、ベーラ・バルトークを挙げている。「彼らの作品には時代を超えたクオリティがあるんだ。これらの作品を聴くと、人間の存在は消えても作品は輝き続けるということが分かる」(2012, Jazz Speaks by Rafiq)
  • ロシアのウェブメディアでは影響されたロシアの音楽家としてスクリャービン、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチ、ウラディミール・ホロヴィッツを挙げている。(2017, Our Russia by Anna Novikova)

訳語

地域差もあるが、スペイン語の発音はおおよそ以下のような慣習がある。(1)「b」と「v」は同じバ行音で発音する。(2)語尾にある「d」は無音声化する。(3)「ll」はヤ行とジャ行の中間に近い発音(参考 Wikipedia: スペイン語)。そのためキューバ出身のDavid Virellesも「ダビィ・ビレージェス」辺りが近い。ただしネット検索では「ダヴィ・ビレージェス」「ダヴィ・ヴィレージェス」といった表記のほうが多いため、そちらも参考にされたい。

Google翻訳: David Virelles(スペイン語)

出典

ウェブサイト

(2012) Revive Music by Eric Sandler
(2012) Jazz Speaks by Rafiq
(2013) Jazz Times by Aidan Levy
(2014) D’Cuba Jazz by Ferran Esteve
(2017) Our Russia by Anna Novikova

関連作品