マット・ミッチェル / Matt Mitchell

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マット・ミッチェルはアメリカ在住のピアニスト、キーボーディスト、作曲家。アヴァンギャルド・ジャズとフリー・インプロヴィゼーションの分野で活躍している。クレイグ・テイボーンの後釜としてティム・バーン・グループのピアニストに起用されたことでも有名。

バイオグラフィー

1975年7月19日、ペンシルヴァニア州エクストン生まれ。幼少期はおもちゃのレコードプレイヤーで親の持っていたビートルズやスティーヴィー・ワンダー、ジミ・ヘンドリックスなどを聴いて歌詞やミュージシャン、演奏時間などを暗記して遊んでいた。

4歳からピアノを、10歳から作曲を始める。当時はキース・ジャレットとハービー・ハンコックに影響を受け、週末になるとソロのトランスクライブをしていた。高校ではイーストマン音楽大学の夏のジャズキャンプに出席(同じキャンプにはジェイソン・モランもいたという)。

高校卒業後、インディアナ大学に3年間、イーストマン音楽大学に2年間通う。ジャズを学ぶかたわら、ヤニス・クセナキス、モートン・フェルドマンのような現代音楽についても研究する。また、大学時代はロック、フュージョン、ヒップホップ、サルサ、ブラジル音楽など様々なジャンルのバンドで演奏していた(オルタナティヴ・ロックバンド、シンキング・プレイグにも2作参加している)。

師事歴
時期 学校 教育家 主な内容
12歳 地元の大学
(おそらく大学生以外も参加できるワークショップ)
不明 ジャズ理論
高校時代 イーストマン音楽大学
サマー・ジャズキャンプ
不明 不明
10代後半 インディアナ大学 David Baker, Luke Gillespie, Michael Cain, Elizabeth DiFelice 不明
20代前半 イーストマン音楽大学 不明

卒業後、ニューヨークのジャズシーンに参加。ただし生計を立てるためにレストランやウェディング会場での演奏、音楽以外の仕事もするなど、順風満帆なスタートとは言いがたかった。結局、1年間のニューヨーク生活の後、1999年に故郷に近いフィラデルフィアに戻り、地元の芸術図書館に勤務しながら自らの音楽を9年間模索する。

フィラデルフィアでは「Scrapple」というインデペンデント・レーベルでピアノ/トランペット/ドラム・トリオの即興作品やピアノソロ作品など6枚のアルバムを録音。

2008年、ニューヨークで10年ぶりにティムバーン会ったことで彼のバンド、「スネークオイル」に起用される。これを皮切りにダウンタウン/ブルックリンのアヴァンギャルド・ジャズシーンで頭角をあらわし、ジョン・ホーレンベック、デイヴ・ダグラス、ダン・ワイス、アンナ・ウェーバーらのバンドに参加。

リーダー作はPIレコーディングスから2013年にチェス・スミスとのピアノ/ドラム・デュオ『Fiction』をリリースし、これが実質的なデビュー作となる。その後2015年にクリス・スピード、クリス・トルディーニ、ダン・ワイスを迎えた2枚組作品『Vista Accumulation』を、2017年にブルックリン・シーンの精鋭たちを集めたラージアンサンブル作品『A Pouting Grimace』をリリース。

2010年代半ば、再びブルックリンに移住する。

作品

リリース年 タイトル レーベル レビュー
2000 Adenium (v. 1) Scrapple
2000 Adenium (v. 2) Scrapple
2001 Sharing the Dry Scrapple
2002 Feigner Scrapple
2004 Laughter only Feigned Reproach Scrapple
2005 Vapor Squint, Antique Chromatic Scrapple
2013 Fiction Pi
2015 Vista Accumulation Pi
2017 Førage Screwgun
2017 A Pouting Grimace Pi

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発言

好きな音楽

準備中

影響源

マイルス・デイヴィス、フランク・ザッパ、ジョン・ゾーン、ハービー・ハンコック、キース・ジャレット、ウェイン・ショーター、ティム・バーン、スティーヴ・コールマン、ヤニス・クセナキス、秋田昌美、アンドリュー・ヒル、セシル・テイラー、ポール・ブレイ、モートン・フェルドマン (2017, El Intruso)

出典

ウェブサイト

(2011) The New York Times by Ben Ratliff
(2016) Jazz Times by Shaun Brady
(2017) El Intruso by Ysi Ortega

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